と思えないところが僕の大きな弱点のひとつなんじゃないか、と最近よく思っています。
価値を生むことへのスマートなアプローチは、解くべき問題を的確に探し出し、それを解く方法を的確に見定めて、そして解くことである、とよく言われています。「イシューからはじめよ」や「論点思考」など、コンサル系の人々がこういう考え方を好みますよね。おそらく、施策を提示する人と実行する人が異なる場合に特に有効なのでしょう。
一方でたとえば「エンジニアの知的生産術」ではモチベーションを持つことの大切さが強調されています。最短経路でゴールにたどり着く方法を見出したとしてもやる気が出なければスピードは出ない、そうなるよりは多少遠回りでもやる気が出るような道を選んだ方が早くゴールに到着するわけです。(もしかしたらそんなことは全然書いてなくて、僕の独自解釈かもしれません。)
技術開発ではしばしば解き方の曖昧性が高く、複数の可能な方向性のうちどれが最短ルートなのかが事前にはほとんどわからないことがよくあります。そうなると、どの道でもいいからすごいスピードで走ること、すなわちモチベーションの有無が生産性の重要なファクターとなります。技術への関心の強さが重要になってくるんですよね。
僕は技術は単に道具だと思う傾向があり、かつ道具にあまり関心がありません。別にエディタは何だっていいし*1、プログラミング言語もこだわりはないし*2、キーボードも何でもいいです*3。
そう、キーボード。友人が自作キーボードを始めたときには「キーボードなんて何でもいいのでは?」「いや良いものがいいのはわかるけどでも HHKB か REALFORCE でいいのでは?」と思い、正直全然理解できていませんでした。実際のところ今でもあまり理解できていないです。でも彼はモチベーションを持って突っ走って、今では自作キーボード界のトップランナーのひとりとして「マツコの知らない世界」に出演したりしているわけです。これはもう成功者ですよね。
何かに(技術に)おもしろさを見出して没頭する能力、これがあるかないかで差が付くんでしょうね。