けっこうガチな店で紅茶を買ったんですけど、淹れ方の説明書が「はじめに新鮮な水を汲み」から始まっていて読者が南アルプスにいることをナチュラルに仮定しているんですよね
— ぱろすけ (@parosky0) 2022年5月14日
こちらの紅茶に関するツイートがややバズり、8万ふぁぼに加え150件以上のリプライと引用リツートをいただきました。せっかくなので、有用な知見をまとめておこうと思います。
「新鮮な水」って、なんですか?
「新鮮な野菜」や「新鮮な魚」はわかりやすいですよね。収穫や捕獲を境に状態の明確な変化があり、食材としてあきらかに劣化するので、収穫や捕獲の直後のものが「新鮮」であるわけです。でも水って、そのようなはっきりとした変化があるかというと、どうでしょうか? 海水が雲となり雨となり、さまざまな変化を通じて家庭へと届くわけですが、それは細かく曖昧な変化の連続であって、どこかに明確な境界があるわけではないですよね。地上に降り注いだ直後のもの、取水直後のもの、水道の場合は浄水直後のものや蛇口から出た直後のもの、いったいどれを新鮮と呼ぶべきか、かなりの曖昧性があります。
そもそも「水」にも「H2O」を指すか「H2Oにさまざまな物質が混ざったもの」を指すかという曖昧性がありますね。前者だとするとたとえば塩酸と水酸化ナトリウムを混合することで「H2Oとなってからあまり時間が経っていない物質」を得ることができますね。これも新鮮と言って良さそうです。いや、それが紅茶に適しているとはまったく思わないですが…。
そういう意味では「新鮮な空気」に近いですね。屋外には「使われていない空気」があり、室内の人間によって使われた(おそらく酸素濃度が少し低く二酸化炭素濃度が少し高い)空気と対比してそれを「新鮮」と呼びますね。このアナロジーで、使われていない水、たとえば災害時用に汲み置きしておいた水は新鮮といえるかもしれないですね。
もちろん「読者が南アルプスにいることを仮定」はジョークですが、しかし「新鮮」にさまざまな解釈があり得るのも確かです。
「けっこうガチな店」では茶葉を農園の名前で選ぶのが当たり前で、さらに同じ農園の違うロットのうちどれを選ぶかが焦点、というガチさでした。そうなるともちろん淹れ方にも厳しい… となりそうですが、去年と今年のダージリンは全体的に出来が良いのでテキトーに淹れても美味しいそうです。もともと人に渡す用のものを買いに行ったのですが、相談に乗ってくれた店員さんの「推しの茶葉」も我が家用に購入しました。推しの茶葉という概念に初めて遭遇しました。
本題については、かなり早期にソース付きで解答をいただきました。
こういう理由らしいですhttps://t.co/8bMJGyyhNI
— Nori (@bgnori) 2022年5月14日
Use freshly drawn water that has not previously been boiled. Previously boiled water will
have lost some of its dissolved oxygen which is important to bring out the tea flavour.
(more overpage)
こちら、一度沸かした水を使い回すのは水中に溶けている酸素が減っていていい味が出ないから良くないという意図だそうです。ということは金魚鉢に入れるポンプでブクブクすると紅茶が美味しくなるのかな
— ぱろすけ (@parosky0) 2022年5月15日
ここでの「新鮮」とは汲み置きしていないという意味で、水道水でよいそうです。ご家庭で気軽に手に入って嬉しいですね。我が家の水道は茶葉を購入した店と同じ浄水場から来ていると思うので、ほとんど同じ水を使うことができそうです。
実際、下手に水にこだわるよりも水道水の方が良いという情報が複数寄せられています。
紅茶には水道水が一番良いので、水道の蛇口を捻りたてでください。
— 中山 (@nakayamayi) 2022年5月15日
返ってミネラルウォーターだと、瓶詰め?してから数日経ってる可能性があるので良く無いです.
水道水を使う場合には、さらに空気を含ませるように気をつけると良いそうです。
ガチレスすると、水道から勢いよく少し水を放出し、そのままの勢いで入れた水を直ぐに沸騰させて〜がオススメですよ
— ネタバレ推奨派 (@IOwOI_nyan) 2022年5月15日
はじめまして、FF外から失礼します。
— クジラ(加奈) (@RKUT0h0O0gMilC2) 2022年5月15日
紅茶を美味しく飲むには空気をたくさん含んだだお湯がベストです。
水道水を勢い良く出して空気をたくさん含ませるか、ミネラルウォーターならよく振って空気を取り入れると美味しく飲めますよ。
ブクブクは試した事ありませんが美味しく飲めそうですね。
一方で異論もあります。沸騰させると水に溶けている空気はほとんど抜けてしまうので、実質的に影響はほとんどないのではないか? という指摘です。これ、結局どちらが正しいんでしょうか??
紅茶に限ったことではありませんが、酸素量の話は迷信かと思われます。
— ダレルタイター (@DaTa_jp) 2022年5月15日
沸騰させた時点で元の水がどうであれ酸素量は大幅に減るからです
(他の要因で風味が影響受ける可能性はありますが)
※因みにこれはアクアリウム初心者の失敗が夏に増えやすい原因の一つでもありますhttps://t.co/R9ihmkvfd4
新鮮な水というのは2つの意味があって、
— 熟練の紅茶道士☕レグリス (@ReglisseKoma) 2022年5月15日
放置するとホコリが入ったり水中の不純物が腐敗すること、水中の空気の事ですが、
沸騰させると空気は抜けてしまうので、後者はあまり気にしなくても大丈夫です
水で一番重要なのは硬度と温度です https://t.co/NDFjtWFLry pic.twitter.com/bJDO8FijqQ
詳しい情報スパシーバ。
沸かせば酸素なんて抜けちゃいますから、新鮮という言葉によるスパシーバ現象ってヤツでしょうね。
— たしろ馬刺し (@tashirobasashi) 2022年5月15日
酸素云々より硬水か軟水かを気を付けた方がよいというリプライが大量に寄せられているのですが、水道水を使うなら国内どこでもほとんど軟水なのであまり考えなくても良さそうですよね。
ルピシアなんかだと水道水バチバチに勧めてくるんだけどな。
— あしゅたろす (@ashtaros_uma) 2022年5月15日
硬水より軟水が適してて、日本の水道水は軟水だからって事で https://t.co/QbTYyMHPV7
実際に硬水で入れたお茶(ただし緑茶)を飲んだ事があります、水の味とお茶の渋みやえぐ味が合わさってそれはひどい代物でした( ̄▽ ̄;)
— レプリカ先生(セルヴォ:戦術派狙撃手)@ガンブレアプデ (@seruvo) 2022年5月15日
じっさいお茶コーヒー類は軟水のミネラルウォーターで淹れると丸くてほんとうにおいしいですの
— 柚木ゆき (@yukiIris2D) 2022年5月15日
実際、違いますよ。
— S.Goto (@hydrocotyle) 2022年5月15日
硬水で紅茶を淹れてみたことがありますが、硬水だと濁りやすく(カテキンと水中の金属イオンが反応して…という話だったか)、味もエグ味が出やすいというか…。確かに、ミルクティーにして誤魔化すか、レモンを入れて濁りにくくするか…って感じです。
と思ったら国内の水道でもかなり差があり、金町浄水場がよいそうです。どの地域が担当エリアなんだろうと思って「金町浄水場」で検索したら「金町浄水場 日本一まずい」がサジェストされるんですけど本当に大丈夫なんですか?
南アルプスに茶沼村でも作るか…マジレスすると「はじめに(水道から」新鮮な水を汲み、でございます☕️
— やっとん@茶迷人🍵𓃟 (@yattan_alohaday) 2022年5月15日
なお、関東平野は高硬度、西はわりと硬度低いので味がだいぶ違います。東京と横浜や千葉でも味が変わります🚰金町浄水場の水は素晴らしいです。
でもあんまり神経質にならないのが一番ですよ…🍵 https://t.co/jN1t9X3mRZ
ところで南アルプスの天然水なんですけど、道の駅で汲めるけれど大腸菌がいるそうです。気を付けたいですね。
南アルプスのふもとの道の駅で組み放題の水くみ場があって、いついっても長蛇の列だったのですが、水質調べたら大腸菌がみつかり、誰もくまなくなり、ただ水がながれてます。
— 矢車草 (@uedabashiuri) 2022年5月15日
水道水で大丈夫だと思います。
オススメの南アルプスの天然水の取水場の情報です。南アルプス取水派のみなさまはご活用ください。
pH的には富士吉田か御殿場で汲む方がオススメですよ♪←←←
— 佐々木悟@ドア裏のSOCOMのPRO (@satoshi2079) 2022年5月15日
そう、それで金魚のブクブクなんですけど、ブクブクで空気を水に溶かしているわけではないそうです。全然知りませんでした。勉強になりますね。
エアレーションは空胞を直接水に溶かしているというよりは、水面を揺らすことを目的にしています。
— Kazuki Y (@07murasamesama) 2022年5月15日
わざわざブクブクしなくても、よくかき混ぜて水面を揺らすだけでも効果的と考えられます。
いかがでしたか? それでは素敵な紅茶ライフをお送りください。